土の器

宮本牧師のブログ

夕方の5時頃

末期患者を収容する病棟が、伝道の場になろうとは想像もできないことでした。しかし、その想像もできない所で、「末期伝道(Last Minute Ministry)」という働きが誕生したのです。 チャック・ケント牧師は、友人の依頼を受けて、その友人の祖父(92歳)を病院に見舞いました。エルウィンというその老人は、不可知論者でした。ケント牧師はその老人に、イエスの譬え話を紹介しました。それは夕方の5時頃に来た労働者たちを雇ったぶどう園の主人の話でした。人生の午後5時にいたエルウィンは、その日、イエスを救い主として受け入れる決心をしました。それから1週間後、ケント牧師は、エルウィンの葬儀を行いました。その葬儀で、100人の家族や友人たちが福音のメッセージを聴きました。その後、ケント牧師は病院から特別な許可をもらい、他の患者も訪問することにしました。各部屋を巡回し、祈りを必要としているかどうかを尋ね、あの譬え話をしたのです。彼は、ひと月の間に15人の患者を見舞い、そのうちの8人を信仰に導きました。ある日、彼はこん睡状態にあり、数時間しか生きられない患者の部屋に呼ばれました。患者は話すことも目を開けることもできませんでした。そこで彼は、その患者の手を握り、信仰の決心をする祈りを導きました。信仰の決断を促すと、老人はその都度手を握り返してきました。それから2時間後、その老人は静かに息を引き取りました。 ケント牧師はこう言っています。「最初は、この働きが長続きするとは予想もしていませんでした。しかし、教会全体がこれによって励ましを得たのです。この奉仕は、結果がすぐに出るものです。死を目前にした人には、時間が残されていないからです。彼らは、永遠というテーマに関して、健康な人たちよりもより現実的な見方をしています」と。 私たちも Last Minute Ministry の精神で、善きサマリア人である主と共に、倒れ伏す人々の隣に座り、福音を届けることができたら幸いです。さあ、心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、全身全霊全力で私たちの神である主を愛しましょう。そして、自分を愛するように、隣人を愛しましょう。愛は律法の完成です。愛はすべてを結ぶ帯です。 明日も礼拝は朝10時30分から、ご来会をお待ちしております。 各地でもたれるペンテコステの特別集会の上に豊かな祝福がありますように。