土の器

宮本牧師のブログ

天の都を目ざして

8月最後の礼拝で、青年たちが制作した『天路歴程』をご覧いただきました。ジョン・バンヤンの名著『天路歴程』は、17世紀に書かれた古典的キリスト教文学です。イギリスでは、聖書の次に大切な本だと言われていますが、世界中のクリスチャンに愛読され、部分訳を含むと500種以上の言葉に翻訳されているそうです。
天路歴程』はバンヤンの自伝的な作品ですが、人間の人生の旅路を表した本でもあります。永遠のいのちと救いを求めて滅びの町を逃れ、シオンの山(天の都)をめざして旅するクリスチャン、その道中、「落胆の沼」に落ち込んだり、「見せかけの市」や「疑いの城」に入り込んでしまったり。彼を助けるために、また誘惑するために登場する人々。そのすべてが、身に覚えのあることばかりなのです。
この本を読んだある学生が言いました。「はじめは挿し絵を楽しみながら読んでいたのですが、だんだん笑えなくなってしまいました。どれをとっても身につまされることばかりでした。最後に、ホープフルさんに支えられて天の都に入ることができた時、自分も主のもとに導いてくれた良きホープフルさんを与えられたことに感謝しました」と。
キリスト新聞社から出されているメアリー・ゴルドフィン編の『天の都を目ざして』は、バンヤンの原作を5分の1に省略して書き直したものに、ロバート・ローソンが挿し絵を描いたもので、とても読みやすいです(以前は「すぐ書房」から発刊されていました)。ぜひ、一読あれ。
(『天路歴程』は中国語の題名をその使っています。原題は「巡礼者の前進ーこの世から来るべき世へ」となっています。)

今日から9月、次の日曜日は9月のオープン礼拝です。
ぜひお出かけください。