土の器

宮本牧師のブログ

私の羊飼い

詩篇23篇をよく見ると、4節の「死の陰の谷」を境に、それまでは「主は」と告白していたダビデが、「あなたが」「あなたの」「あなたは」と親しく呼びかけるようになるのに気がつきます。

その昔、フランス軍のチャプレンが戦場に赴く兵士たちを、詩編23篇を開いて励ました。チャプレンは23篇の冒頭の句を、一本ずつ指を折ってくり返すように教えました。親指を折って「The」、人差し指を折って「Lord」、中指を折って「is」、薬指を折って「my」、小指を折って「shepherd」。それから兵士全員に、この聖句を手のひらに書きつけて、力が必要なときはいつでもこの句を唱えるように勧めました。 特に彼は、薬指が表す「私の」という言葉の意味を強調し、兵士たちに、神は彼ら一人一人のための羊飼いであり、彼らを無事に家まで連れて行くという使命を、神ご自身がじきじきに果たされるのだと教えたのです。

チャプレンの言葉は兵士たちにどんな影響を与えたでしょうか。チャプレンの教えは、ある兵士の人生に深い影響を与えました。その後、ある戦場で、一人の若い兵士の遺体が見つかりました。彼の右手は、左手の薬指をしっかりと握っていたのです。 「The Lord is my shepherd」「主は私の羊飼い。」

私たちも、やがて「ダビデの子」と呼ばれることになるイエス・キリストを私の羊飼いとしましょう。 私たちもこの兵士が持った同じ希望を、最後までしっかりと握リ続けたいのです。

「羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れ出す。・・・羊はその声を知っているので、ついて行く。」 私の名を呼んでくださる良い羊飼いである神さま、私もあなたの御名を呼びます。