ヨハネ福音書は、別名「水の福音書」とも呼ばれます。生けるいのちの水の働きについて多くことが教えられているからです。ヨハネ3章、イエスはニコデモに言われました。「人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。」ヨハネ4章、イエスはサマリアの女に言われました。「この水を飲む人はみな、また渇きます。しかし、･･･わたしが与える水は、その人の内で泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出ます。」ヨハネ5章にはベテスダの池の奇跡が、7章では仮庵の祭の終わりの日に、イエスが大声で言われた言葉が出てきます。「だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。わたしを信じる者は、聖書が言っているとおり、その人の心の奥底から水ける水の川が流れ出るようになります。」そして、9章にはシロアムの池の奇跡が記されているのです。
以前、「奔流、岩をかむ」という言葉を教えていただいたことがあります。非常に激しい勢いで流れる水が岩を噛み、岩を砕くという強い言葉です。奔流する川、それはダイナミックな神の救いの御業の象徴であり、すべてのものを変容させてしまう神の力の現れです。ギホンの泉から、シロアムの池に流れる水は、人の目には緩やかに映りましたが、その実、エルサレムの住民を生かし、今ここで生まれつきの盲人の目を開くという途轍もない力と勢いを持っていました。あなたのかかえている闇がどんなに深く、重くあっても、シロアムとの出会いで変えられます。
「行って、シロアムの池で洗いなさい。」そこで、彼は行って洗った。すると、目が見えるようになり、帰って行った。おお見える！ 見える！ 神が造られたこの美しい世界が。おお見える！ 見える！ 人生の真の目的と目標が。おお見える！ 見える！ 神の愛が。あなたもシロアムの池に行きなさい。
