土の器

宮本牧師のブログ

神の子なのである

ヨハネ福音書にはクリスマスの出来事は書かれていませんが、クリスマスの霊的な意味について書かれています。 すべての人を照らすまことの光があって世に来ました。世はその光、神の言であるキリストによってつくられたのですが、世はそれを認めませんでした。クリスマスの夜、キリストが生まれるための場所がなかったという切ない現実は、二千年前のあの日だけではなく、今も続いていると、ホルマン・ハントの「世の光」という一枚の絵から学びました。 しかしヨハネのメッセージはそこで終わりません。「しかし、言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである」と。 ここにもヨハネがくり返して語る大切なメッセージがあります。神の子となる。神から生まれる。すなわち、新しく生まれる、「新生」というメッセージです。「血(筋や家柄)によってではなく」、「肉の欲(人間の願望)によってではなく」、「人の欲(人間の意思)によってでもなく」、ただ一方的な神の恵みによって、神の子となれるというメッセージです。 私たちが神の子らしくなっていくには、私たちの具体的な取り組みや時間も必要ですが、私たちが神の子という身分を与えられるためには、イエス・キリストを信じること以外に、私の側でできることは何もなかったのです。私たちが神の子とされるための御膳立ては、すべて神の側で、大きな犠牲を払って整えてくださいました。あとは、ただキリストを受け入れ、その名を信じるだけで十分だったのです。 ですからヨハネは、彼の手紙の3章1節でこう訴えています。「わたしたちが神の子と呼ばれるためには、どんなに大きな愛を父から賜わったことか、よく考えてみなさい。わたしたちは、すでに神の子なのである」と。 今週も大切なことを大切に。