土の器

宮本牧師のブログ

言によって存在するに至った

ヨハネは開口一番、何の前置きもなく、そして何のためらいもなく、驚くほど真っ直ぐに「言は神なり」と語り始めています。3節の「成った」というのは少し分かりづらい訳かも知れません。詳訳聖書ではこう訳されていました。「すべてのものは彼によってつくられた〈存在するに至った〉。存在しているもので、彼によらないでつくられたものは何一つない。」ヨハネが語る天地創造の物語。その中心は神の言であるイエス・キリストです。世界の歴史がキリストの誕生を境に2つにわかれていることはだれでも知っています。また、「万物は言(キリスト)によって成った」というのですから、キリストは創造の中心、宇宙の中心です。ヨハネは「初めに」と言っていますから、中心と言わず、出発点と言っても良いかもしれません。 いくつか聖書の言葉を紹介します。ヘブライ人への手紙1章3節。「彼(キリスト)はご自身の力あるみことばによって、宇宙をささえ〈保ち〈導き〉〈推し進め・動かし〉ておられます。〉」(詳訳) コロサイの信徒への手紙の1章16節。「すべてのもの、ありとあらゆるもの、天にあるものも地にあるものも、目に見えるものも見えないものもすべて・・・いっさいのものがキリストのうちに始まり、キリストの中にその目的を見出すのです。」(The Message) エフェソの信徒への手紙の1章11節。「キリストにあってのみ、私たちは自分が何者であり、何のために生きているのかを知ることができるのです。私たちが最初にキリストについて聞き、希望を持つようになる遙か昔から、主は私たちに目を留め、私たちに輝かしい生き方を用意しておられました。すなわち、あらゆる事柄の中に、又すべての人の中に働いておられる主の大いなる目的の一部を私たちが担うようにと計画しておられたのです。」(The Message) そうです。キリストを出発点とし、キリストを中心にし、原動力とするとき、すべてに目的が、意味が見出されるようになるのです。ですから、「人生の真の目的と目標、神こそそれである」(マタイ1章21節 詳訳)と、聖書は私たちに告げるのです。 今週も大切なことを大切に。