土の器

宮本牧師のブログ

この岩の上に

ペトロの信仰告白の後、イエスは初めて「教会」という言葉を口にされました。実は、福音書の中で、教会という用語を使ったのはマタイだけで、それも16章18節と18章17節の2ヶ所だけにしか出てきません。そもそも教会(エクレシア)とは、建物のことではなく、「呼び集められた者」との意味で、「この岩」と呼ばれたペトロに始まるイエスを「メシア、神の子」と告白する者たちの共同体のことであり、その共同体を構成する一人一人のことなのです。 大正から昭和にかけて貧民街の聖者、またキリスト教社会運動の第一人者として用いられた賀川豊彦先生は、ノーベル平和賞候補にも名を連ねたことのある日本を代表するクリスチャンの一人です。最近、中国をはじめ、アジア諸国と日本との関係がむずかしくなっていますが、かつて中国の最高指導者であった蒋介石が、「日本には賀川豊彦あり」と言って、賠償請求を放棄したという話はよく知られています。賀川先生の遺書の一節に、次のような短い祈りが記されていたそうです。「主よ、日本の教会を強くしてください。」 日本の教会が強くなるために、どうすればよいのでしょうか。「あなたはメシア、生ける神の子です。」教会がこの岩の上に建て上げられることです。 今日は午前と午後に、市内での家庭集会です。祝福がありますように。