土の器

宮本牧師のブログ

手の跡

その時、ただひとりペトロだけが、まるでファンタジーの世界に足を踏み入れるように、海の上を歩きはじめました。それは幻想の世界ではありませんでした。現実に波と風が彼に打ちつけていました。彼は恐ろしくなり、イエスから目を離して沈み、溺れそうになります。そして、「イエスはすぐに手を伸ばして(彼を)捕まえ」られたのです。 溺れかけているペトロをつかみあげたというのですから、かなりの力で捕まえられたことが想像できます。イエスはペトロのどのあたりを捕まれたのでしょうか。手のひらだったでしょうか。手首、それとも腕。それがどこであったとしても、舟に戻ったペトロの手には、イエスに掴んでいただいた手の跡が残っていたでしょう。数日間残っていたでしょうか。それはあざとなり、生涯消えなかったかもしれません。ここにイエスのファンタジーではなく、リアリティーがあるのです。イエスの手の跡を見る度に、ペトロは海の上で聞いた「信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか」という言葉を思い出したにちがいありません。それは叱責の言葉ではなく、「どんな時にも私を信じてほしい。私に信頼してほしい」という、ペトロへのメッセージだったのだと思います。そして、きょうも、様々な試練のなかで、漕ぎ悩み、溺れそうになっているあなたへのメッセージなのです。 今日は全国中高生大会に参加できなかったユースのメンバーを連れて、大会の最後の集会に参加してきました。中高生大会独特のあの空気にやはり感動しました。全国の中高大学生が私を見つけて声をかけてくれたのも嬉しいことでした。ありがとうございました。名古屋から参加させていただいたユースたちも大きな恵みを受けたようです。主に感謝。大会を準備してくださった先生方に感謝。