土の器

宮本牧師のブログ

聖なる道

エスの名によって祈る祈りが、イエスの祈りとなる以上、イエスの名によって祈る者は、もう一人のイエスでなければなりません。果たして私のような人間が、もう一人のイエスとなり得るのでしょうか。そこでこの夏、お勧めしたいのが『聖なる道』です。1977年、『言泉集』第2巻の発刊に合わせて、大槻牧師が書き下ろされた31日で味わう黙想書です。以前、ポケット版で出版されたことがありましたが、今回、大槻牧師の内住80周年を記念し、『十字架の黙想(平成版)』と同じ文庫サイズで、一部改訂版として出版されました。『十字架の黙想』と合わせて、聖イエス会の信徒必読、必携の書です。 「聖なる道」は、聖霊を受けた者が、日々の霊的生活をいかに生きるべきかを学ぶための黙想書であり、聖人への道でもある。「もしわたしが御霊によって生きるのなら、また御霊によって進もうではないか」との使徒パウロの勧告に従い、神によって生きることと、神と共に歩む霊的生活を修得することを目的としている。換言すれば、精神を神の現存に集中することである。 日記を買い求める人は多くあるが、1月1日から、12月31日まで書き続ける人は、必ずしも多くはない。霊的生活において最も重要なことは、日々―生涯、祈りをもって完遂することである。 『聖なる道』の目次です。第1日「主イエス・キリストを知る」、第2日「キリストのうちに」、第3日「わたしは彼のもの」、続いて「わが花嫁は閉じた園」「この宝」「わたしにあるものをあげよう」「わたしの証人」「わたしの契約」「生けるキリスト」、第10日「イスラエルのために」、更に「苦闘しながら」「あなたの愛は」「豊かなあがない」「心の深みまで新たにされ」。これで2週間、実際は1ヶ月分、31日まで続きます。どれも魅力にあふれた日課ではないでしょうか。この夏、イエスのようになるために、『聖なる道』に心新たに取り組みましょう。この道は生ける道であって、だれであっても、自分自身をゆだね、明け渡すなら、この道が私たちを導いて、もう一人のイエスに変えてくださるからです。