土の器

宮本牧師のブログ

Were you there?

あなたは十字架の物語を終わらせていませんか。遠い過去の出来事として眺めていませんか。 光と影の絵師と呼ばれるレンブラントが「三本の十字架」という作品を描いています。カルバリ山に、多くの人が集まり、イエスを嘲笑し、見物している光景です。レンブラントはその作品の中にしばしば自画像を描いたことは知られていますが、この絵の中にも彼がいます。一番端の暗闇の中に彼がいるのです。彼はどんな思いで、カルバリ山に自分を描いたのでしょう。これはキリストを十字架に付けたのは私であるという、彼のサインだったにちがいありません。 キリストの最後の12時間を描いた映画「パッション」。ハリウッド・スターのメル・ギブソンが、私財をなげうって制作し、監督を務めた作品ですが、一場面(10秒ほど)だけ、彼自身が登場します。ほとんどの人はそれに気づきません。顔は映らないからです。キリストが手と足に釘を打たれる場面で、彼は自分の手をフィルムに収めました。勘違いしないでください。キリストの手ではありません。キリストの手を十字架に打ち付けるローマ兵の手です。これもまた私の罪がキリストを十字架に付けたというメル・ギブソンのサインではないでしょうか。 Were you there, when they crucified my Lord?  君もそこにいたのか? 主が十字架に付くとき。