土の器

宮本牧師のブログ

彼らのためにお願いします

昨日の礼拝で秋期聖会のメッセージをシェアしましたが、少しだけヨハネ福音書の17章から、「イエスの祈り」の続きを学びました。9節から、「彼らのためにお願いします。世のためではなく、わたしに与えてくださった人々のためにお願いします。・・・」前回、6節から8節まで学びましたが、そこで語られていたことは、イエスの弟子たちに対する信頼と、彼らの将来に対する確信が言葉の端々に滲み出ているということでした。弟子たちは、この時点でまだ、イエスの御言葉を守ったわけでも、イエスの働きの全貌を理解したわけでも、イエスを神から遣わされた方と100%信じていたわけでもありませんでした。実際に、数時間後には、イエスを置き去りにしていなくなっていく弟子たちです。にも関わらず、イエスは、「彼らは御言葉を守りました。・・・彼は知っています。・・・彼らはそれを受け入れ、・・・本当に知り、・・・信じています」と言われたのです。 9節以下も同じです。イエスは弟子たちが、やがて自分を裏切っていなくなってしまうことを承知のうえで、「彼らのためにお願いします。・・・わたしに与えてくださった人々のためにお願いします」とくり返し嘆願し、11節で「聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください」と祈ってくださったのです。 「御名によって守ってください」とは、御名の中にお守りくださいという意味です。弟子たち一人一人のうちに与えられるイエスの御名、つまり神の現存の中で、彼らを守ってくださいと祈られたのです。これはなんという愛ではないでしょうか。本当に無知で、自分勝手なことばかりして、何の役にも立たない弟子たちを、イエスはとことんまで愛し、信頼されたのです。イエスは弟子たちの情けない、不甲斐ない姿の向こうに、もう一つの事実を見ていたのです。それが10節の後半、「わたしは彼らによって栄光を受けました」との言葉です。イエスは確かに見ていたのです。弟子たちの祈りと宣教によって、福音が全世界に広げられ、神の国の建設が力強く進められていくのを。私たちも同じです。私たちの今ある姿に関わりなく、イエスは今日も「彼らのためにお願いします」と父なる神に対して祈り続けていてくださるのです。 今週も大切なことを大切に。