土の器

宮本牧師のブログ

永遠の命の福音書

エスは天を仰いで祈られました。「父よ、時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現すようになるために、子に栄光を与えてください。」イエスはこの後、ゲッセマネの園で捕らえられ、不当な裁きを受け、次の朝には十字架に上げられることになります。十字架こそ、イエスにとって栄光を受ける時でしたが、その理由は、イエスがメシアとしての使命を成し遂げたことによって、イエスを信じる者に永遠の命が与えられるようになったからです。 ヨハネ福音書には「永遠の命」という言葉が17回使われています。ヨハネ福音書を「永遠の命の福音書」と呼ぶ人がいるのはそのためです。イエスは、永遠の命についてこう言われます。「永遠の命とは、唯一のまことの神であるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。」ここで使われている「知る」という言葉は、ギリシア語で「ギノスコー」と言いますが、それは単なる知識ではなく、イエス・キリストとの親しい交わりという体験の伴う知識であり、継続的に深められていく知識を意味します。 ヨハネは、神を知るということについて、書簡の中で次のように教えています。ヨハネの手紙一2章3節、「わたしたちは、神の掟を守るなら、それによって、神を知っていることが分かります。」神の掟を守るなら、神を知っているということですが、「神の掟」とは具体的に何を指すかというと、3章23節、「その掟とは、神の子イエス・キリストの名を信じ・・・互いに愛し合うことです。」つまり、神を知るとは、神の子イエス・キリストの名を信じることなのです。だからイエスもこう語っておられます。「世から選び出してわたしに与えてくださった人々に、わたしは御名を現しました」と。 永遠の命とは、この肉体を持ったままいつまでも生き続けるということではなく、イエスの御名を信じ、神を体験的に知り、永遠の命に生きるほんとうの自分になるということなのです。 明日から9月、次の日曜日は9月のオープン礼拝です。ぜひお出かけください。