土の器

宮本牧師のブログ

メシア的奇跡

仮庵祭の直後、まだ多くの人で賑わっていたと思われるシロアムの池で起こった生まれつき目の見えない盲人の癒しは、すぐにエルサレムの住民の知るところとなりました。その日が安息日であったこともあり、元盲人は会堂に連れて行かれ、ファリサイ派の人々から事情を調べられます。元盲人は、「イエスという方が、土をこねて私の目に塗り、『シロアムに行って洗いなさい』と言われました。そこで、行って洗ったら、見えるようになりました」と、ありのままを証ししました。 偏見と悪意に満ちたユダヤ議会は、すでにイエスをメシアであると公言する者がいれば、会堂から追放すると決めていましたが、盲人は恐れずに言いました。「あの方が罪人であるかどうか、私には分かりません。ただ一つ知っているのは、目の見えなかった私が、今は見えるということです。」 それでもユダヤ議会は「あの者はお前にどんなことをしたのか。お前の目をどうやって開けたのか」と執拗に問い詰めるので、元盲人は「もうお話ししたのに、聞いてくださいませんでした。なぜまた、聞こうとなさるのですか。あなたもあの方の弟子になりたいのですか」と大胆に応戦します。これまでは、ユダヤ議会の方が元盲人に対して威圧的に語っていたのが、いつしか形勢が逆転し、彼らは居直ったような態度で、「お前はあの者の弟子だが、我々はモーセの弟子だ。我々は、神がモーセに語られたこと(律法と聖書の言葉)を知っているが、あの者がどこから来たのかは知らない」と言い返すのがやっとです。 元盲人は更に言います。「あの方がどこから来られたか、あなたがたがご存じないとは、実に不思議です。あなたがたはいつも生まれつき目の見えない人の目が開かれたなら、それはメシア的奇跡で、メシアが来られたしるしであると教えていたではありませんか。あの方は、私の目を開けてくださったのです。生まれつき目が見えなかった者の目を開いた人がいるということなど、これまで一度も聞いたことがありません。あの方が神のもとから来られたのでなければ、何もおできにならなかったはずです。あの方は確かに、神のもとから来られた、そう、シロアム!遣わされた者にちがいありません。」 今週も大切なことを大切に。 合唱団の北米ツアーのために祈りましょう。