土の器

宮本牧師のブログ

あさが来た

先日訪れた御殿場は、「あさが来た」で話題の広岡浅子さんのゆかりの地です。彼女は60歳を過ぎて信仰に導かれクリスチャンとなりますが、その後、御殿場の別荘で日本女子大学の学生を中心に夏期勉強会を主催し、女性の活躍できる社会を築くために尽力します。その中に市川房枝さんや村岡花子さんがいたことは有名です。 60歳の時、乳がんを患って手術をしたことが信仰に導かれるきっかけとなるのですが、手術を終え目覚めたときの心境を彼女はこう語っています。「私はこの時、『天はなほ何をかせよと自分に命を貸したのであらう』と感じて、嬉しいと云うよりは非常に責任の重いことを悟りました。其の後私は萬事を全く天に任せその刹那に感じた偉大な力を再び味ひたいと試みつつ、或いはこれが人の云う神ではなからうかと、絶えず憧憬しておりました。」 やがて教会に導かれた浅子でしたが、ある時、軽井沢で神に触れられる経験をし号泣したと言います。親と死に別れても、夫と死に別れても泣くことのできなかった浅子にとって、自分でも信じられない経験となり、神が存在することが疑う余地の無いものとなりました。「自分は汚れ多き未熟な身なので」と洗礼を受けることを躊躇していた浅子でしたが、62歳となったクリスマスの日、日曜学校の生徒に混じって洗礼を受けることになりました。その日、牧師は浅子のためにこう祈ります。「この老婦人は家のために国の事業のために苦心奮闘を続けて来ました。しかしそれらは世の中のことであり、60歳になり彼女は神の道を知り、残る人生を神にささげる決心をし、今日洗礼を授けることになりましたことをありがたく、感謝します」と。牧師の祈りの声が教会堂に響き、言いしれぬ感動に打たれたと浅子は記しています。百戦錬磨の浅子でしたが、この時、子どもたちに混ざり、初々しいクリスチャン浅子として生まれ変わったのです。そしてあさにまた新しい朝が来ました。 そう言えば、昨日の放送に知り合いが出演していました。びっくりポンです。 次の日曜日は、3月のオープン礼拝です。ぜひお出かけください。