土の器

宮本牧師のブログ

リトルに聞く

今日は成人の日、新成人のみなさん、ご成人、おめでとうございます。 今日は今朝の中日春秋から。昨日の礼拝説教のイントロでも使った本田選手のあの言葉です。 さすが、超一流のスポーツ選手は、プレーだけでなく、言葉でもしびれさせてくれる。イタリアの名門チーム入りを果たしたサッカー日本代表本田圭佑選手が先日、移籍会見で口にしたひと言には、舌を巻いた。移籍の理由を聞かれて、ひと言。「簡単なことだ。心の中のリトル本田に聞いた。おまえはどのクラブでプレーしたいのか、と。リトル本田が、ミランでプレーしたいと答えた」。「ぼくは大人になったら世界一のサッカー選手になりたいと言うよりなる」と小学校の卒業文集に書いた夢を、愚直なまでに大切にするその心。スーパーゴールのような鮮やかな答えを聞き、思い出したのが、谷川俊太郎さんの言葉だ。「大人」になるということは、どういうことなのか、大人と子どもの違いは何かと聞かれ、詩人は答えた。「自分のうちにひそんでいる子どもを怖れずに自覚して、いつでもそこからエネルギーを汲み取れるようになれば 大人になれるんじゃないかな」。どんな大人も百パーセント大人ではなく、必ず何パーセントかの子どもが含まれている。自分のなかの子どもをきちんと見つめ、大切につきあえる。それが大人だと、詩人は言う(『谷川俊太郎質問箱』東京糸井重里事務所)。 きょうは、成人の日。121万人が大人の仲間入りをするという。自分の中の子どもとじっくり話すには、いい日だ。