コースを変えよ
ある晩、航海をしていた船長がはるか向こうに光を見つけて、シグナルを打ちます。
「あなたのコースを10度南に変えなさい。」
すると、向こうからシグナルが帰ってきます。
「あなたのコースを北に10度変えなさい。」
ムッとした船長は再び打ちます。
「あなたのコースを南に10度変えなさい。私はキャプテンである。」
すると今度は
「あなたのコースを10度北に変えなさい。私は第三航海士ジョーンズである。」
下っ端の第三航海士であると知り、さらに頭にきたキャプテンは、もう一度、シグナルを送ります。
「あなたのコースを南に10度変えよ。アイ・アム・ア・バトルシップ(私は戦艦である)。」
戦艦の船長は相手が慌ててコースを変えるであろうと思っていると、何とまたシグナルが帰ってきます。
「あなたのコースを北に10度変えよ。アイ・アム・ア・ライトハウス(私は灯台である)。」
昨日の祈祷会で、放蕩息子の物語を語りながら、この話を思い出しました。
コースを変えなければならないのはだれでしょうか?