星
星を見たとき、彼らは感激の喜びで身震いした。(マタイ2の10詳訳)
あの夜、三人の博士は導きの星を失った。
ふたりは杖で地面に何かを描き始め計算をしながら何度も首をかしげていた。
だが、星はいっこうに見当たらない……。
星の導きを熱望していたふたりは夜の沈黙の中で涙した。
ところが、もうひとりの博士はふたりから離れた場所でこう考えた。
「自分たち以外のものも、のどが渇いているはずだ。動物たちにも水をやろう」。
それで、おけの取っ手を持ち上げ、ラクダたちに水を飲ませた。
彼が見たのはそのときだ。
おけの水面に映った金の星が静かに、優雅におどっている様を。
---エドモンド・ロスタンド
みなさんは星を見失っていませんか?