土の器

宮本牧師のブログ

どちらかを選ぶ

「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である。」 マタイによる福音書7章12節は黄金律(ゴールデン・ルール)と呼ばれてきたすばらしい教えで、山上の説教の冠とも言える言葉です。これは神を求め、探し、門をたたき続け、ついに聖霊に満たされた生涯を獲得した人に対する勧めです。自分にして欲しくないことを他人にしないというのは、いつの時代にも教えられてきたことですが、イエスの言葉はそれをはるかに凌駕しています。相手の側に立ち、自分であったら何をして欲しいかを考え、それをしなさいというのです。ここに律法と預言者、すなわち旧約聖書全体がかかっているのであり、これこそ聖霊に満たされた人の生涯だと言うのです。 この黄金律が語られた後、山上の説教は文脈から言えば、いよいよ結論の部分に入ります。もはや神の国とそこに生きる神の民について、語るべきことは語られました。ここに至って、私たちに決断が迫られるのです。13節から27節まで、四つの短い譬えが続きますが、どれも決断を促す内容です。狭い門か広い門か、良い実を結ぶ良い木か悪い実を結ぶ悪い木か、天の父の御心を行う者か「主よ、主よ」と告白するだけの者か、岩の上に家を建てる賢い人か砂の上に家を建てる愚かな人か、二つのものが比較され、そのどちらかを選ぶことが求められているのです。さあ、あなたはどちらを選びますか? 良き選択を、良き決断を! きょうは教区の先生方との集まりがもたれ、祈りの時を持ち、恵みのわかちあい、秋の行事の打ち合わせをしました。